らんちゅうは「金魚の王様」などと言われますが、
私にとってはらんちゅう意外が金魚で、らんちゅうはらんちゅうなのです。
一度この面白さを知ってしまうと、色々なものを犠牲にしても辞める事ができません。
その面白さの一つ、選別について話します。
らんちゅうの初めは奇形種で、掛け合わせで出来た種類の金魚に比べて
何代かけ合わせても遺伝率が確立できていません。
未だにフナのような尾、サシなどたくさん生まれます。
理想とする体型(尾形、背なり)、泳ぎなどにほど遠い魚がほとんどです。
そこで、大きくなるまで選別を待っているようなことは出来ません。
観栄らんちう会の友人から無選別の稚魚が届きました。
すごい数ですが、これで一腹の3分の1です。
このサイズになる頃は私なら2回目の選別を済ませる頃です。
ブラインシュリンプをいくら入れても食べ尽くしてしまいます。
仕方ないので翌日に1回目の選別をしました。
どの位に減ったと思いますか?
これがらんちゅうなんです。
勝手に産んで、育った子が良いものになる事などありえない魚です。
こんなに少なくなっても、外れた腹ではありません。
1回目の選別から1ヶ月経ち、3回目の選別が終わった魚たちです。
FRPジャンボの飼育槽に60尾、これが3つ。
全て四尾で180尾残りました。
友人宅にもその倍は残っているでしょうから、とても良い腹だったと思います。
しかし、このあと色変わりし、背なりの選別等済ませると
良い当歳魚はわずかとなります。
まして、迫力ある魚に育てるのは指南の技です。
満足のいく魚を作り上げるのは、宝くじのような確率と努力です。
気がついたら20年、まだ花咲かずです。
難しさが面白さです。
産卵からは荷が重い方は、黒仔からスタートしてみてください。
それでも、十分に楽しめます。
私も丸い金魚鉢に2尾のらんちゅうからスタートしました。
いつの間にか、私の生活のリズムはらんちゅう中心となっています。
今年こそはと、毎年仔引きしています。