機材担当の谷岡です。
アクア業界で今年で19年目になりました。
タイトルにはベテランスタッフと書いておりますが自分ではまだ駆け出しのつもりですが、間もなく20年になり一般的にはベテランと呼ばれる分類になるようです。
今回は新商品のDIサーバー『クラーケン』をベテランスタッフ視点で分析していきたいと思います。
この商品を簡単に言えばDI水を『必要な時に必要な分だけすぐに』生産できる浄水器になります。
☆RO水とDI水の差とは?
アクアの世界では一般的にROフィルターを通して生産する水はRO水と呼ばれることが多いです。
このRO水は不純物がとても少ない水になります。
DI水はこの不純物のより少ないRO水の上位版がDI水になります。
DI水はDIフィルターを通すことによって超純水になります。
一般的なROフィルターは不純物の95%ぐらいをカットしますがDIフィルターは不純物の99.9%をカットしますので生産された水の純度は全く違います。
☆DI水を使う理由とは
一般的にはRO水とDI水は同じ理由で使われることが多いです。
一番の理由はコケ対策になります。
水道水にはコケの栄養になる不純物が含めれておりますで、この栄養になる不純物をカットすることで水槽の中にコケが少しでも発生しにくいようにします。
水道水にはリン酸やケイ酸が含まれており地域によっては稀に硝酸塩が含まれております。
これらのリン酸・ケイ酸・硝酸塩はコケの3大要素と呼ばれて水槽環境ではコケの発生に影響します。
RO水でも不純物は95%前後カットできますので、それなりに効果がありますが上位版のDI水の場合は99.9%なので水道水からの不純物の混入をほぼ完全にシャットアウトします。
【良い点と思うところ】
☆生産スピード
めちゃめちゃ早いです。ストレスフリーです。
当店1階の環境で蛇口に接続してのテストをしますと20リットルの容器に約60秒で溜まりました。
DI浄水器ではクロノスレインと言う有名なDI浄水器があります。
クロノスレインを水圧などの環境の条件が整っている場合は最大24時間で680Lの生産量になります。
この最大限環境が整っている最強の状態のクロノスレインを60秒に換算しますと生産量がわずか0.47リットルになります。新型DIサーバーが20リットルになりますので比較すると約42倍の圧倒的な生産スピード差があります。
ただあまりに早過ぎると数値が0や1以上になりますので数値が0や1にならない場合は蛇口のパワーを少し緩めて下さい。
☆水替え時
通常RO水やDI水で水交換される場合は交換される量次第では前日から生産を開始する必要性がございますが、この新型サーバーでは当店の環境でも100Lは5分ぐらいあれば生産できますので前日からの準備が不要でとても便利です。
☆蒸発水の補給
こちらも水替え時と一緒ですぐにRO水を生産できますのでとても便利です。
☆ネット販売や店頭で購入されている場合
今までネット通販や店頭でRO水やDI水を購入されていた場合は革命的に便利になります。
ネット購入された方は箱代や送料が余分にかかり容器も使用後のあと処分や保存させる場合のストック場所が必要になりますが新DIサーバーがあれば不要です。
必要な時に必要な量をすぐに生産できます。
お店で購入されている方は店頭に行かなくて済む事と容器の持ち運びをしなくて良いので便利です。
20L容器はDI水を満タンにしますと約20キロの重さになり持ち運びしなくて済むので腰にやさしいです。
☆捨て水
RO水の場合は排水が出ますが新型のDIサーバーは排水がなくすべてが生産水なのでエコです。
捨て水がもったいないと奥様からも言われなくなりますので導入しやすいです。
☆生産量
純度の高い超純水(TDS値で0もしくは1)を環境によりますが約600~10000Lぐらい生産できます。
通常の90cm水槽で毎月1回で1回の水替えで水替え量が60Lぐらいでしたら約10回以上水替えできますので1年ぐらいフィルターが持ちますが大型水槽でガンガン水替えをする場合は交換用の中身を予備で1つぐらい別途購入されていた方が良い感じです。
☆個人的なまとめです。
まとめてみますと日頃から、どのぐらいRO水もしくはDI水を使っているかがDIサーバーの購入基準になります。
個人的には、すぐ生産されて、待たされないのが非常にメリットと感じます。
また店頭でご購入して頂いているお客様にお渡しする際に1箱20Lで20キロになりますので、その後にご自宅へ持って帰ってお部屋まで運ぶ作業がいらなくなるので本当に腰にやさしいと思います。
かなり便利になりますので普段使いでRO水やDI水を使っている方には初期投資以上の利便性を感じてもらえると思いました。
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店内のテスト風景です↓
お店の水道環境で蛇口に接続してテストを致しました。
DIサーバーへの取り付けはアタッチメントで簡単にできます。
蛇口を1回転360度回します。
蛇口を回して数秒するとサーバーのタンクの中を循環したDI水が吐き出されていきます。
写真のように勢いよく吐き出されていきます。
クロノスレインやエキスパートマリンのような一般的な浄水器とはレベルが全く違う生産量です。
蛇口を回してバケツが写真のようになるまでが約50秒でした。
このバケツで16-17Lぐらいのバケツです。
他にも20L容器でテストした時は約60秒になりました。
この時間は水道水の水圧にも関係します。
テストの環境はお店の1階の普通の蛇口です。