皆さんこんにちは、祥多です。
本日のブログはカルシウムリアクター(CR)のご紹介となります。
過去にも水質を題材としたブログ内でCRについて触れましたが、今回はCRをこれから導入しようと考えている方向けの内容となります。
過去のブログとご一緒にご覧いただくとより分かりやすいので、合わせてご覧ください。
大きく分けて以下の順でご紹介していきます。
① カルシウムリアクターとは
②CRを動かす際に必要なもの
③CRのメリットと注意点
④オススメCR
①カルシウムリアクターとは
主にミドリイシを中心とした骨格を持つサンゴの飼育に用いられる機材です。
CRは、カルシウムメディア(石炭岩)をCO2添加と海水の循環を利用して、リアクター内で化学反応を起こし、カルシウムイオンと炭酸水素イオンを生成するための装置のことで、自然界のミネラル供給のサイクルに近いシステムです。
豊富なミネラルを必要とするミドリイシ水槽では、KH(炭酸塩高度のことで、KH≒炭酸イオン+重炭酸イオン+カルシウム+マグネシウム)が極端に低下しやい傾向にあり、CRはそれを補う効果があります。
CRを利用することで、KHを安定させミドリイシの成長や健康状態を向上させることができるのです。
②CRを動かすのに必要なもの
カルシウムリアクターを動かすためには本体のほかに必要なものがいくつかあります。
必要不可欠:★★★
無いと不便:★★
あると便利:★
(1)CO2ボンベ:★★★
CO2を添加することで石炭岩を溶かしカルシウムイオンと炭酸水素イオンを生成します。一般的に使用される大型の貸し出し用ボンベ、充填期間や緊急時に使う小型ボンベの2種類があります。
(2)レギュレーター:★★★
ボンベを開閉するための器具です。またボンベとCRに相互性を持たせる役割もあるので必ず用意が必要です。
(3)電磁弁:★
Phコントローラーに接続して使用する機材です。Phコントローラーで設定した数値に応じてCO2を開閉してくれるため、PH数値を安定させる役割とCO2の過剰添加を防ぐ役割を兼ね備えています。
(4)スピードコントローラー:★★★
CO2の添加量を細かく調整するための機材。添加量がシビアなカルシウムリアクターには欠かせない機材です。
(5)逆流防止弁:★★
海水が逆流するのを防ぐための器具。最近ではCRに同梱されていることも多いですが、安全に使用するために購入をお勧めします。
(6)Phコントローラー(Phモニター):★(★★)
リアクター内のPh数値を常時計測してくれる機材です。コントローラーは電磁弁と同機させることで計測以外にもCO2の過剰添加を自動で抑えることが出来ます。また電磁弁を購入しない場合でも最低限Phモニターで計測することをお勧めします。
(7)カルシウムメディア:★★★
高純度のミネラルの結晶になります。メーカーごとに使いやすさや効能などが違うため、自分の水槽に合ったものを選ぶことが大切です。
③CRのメリットと注意点
CRのメリットは
・水質を安定させてくれる
・成長や色揚げにも大きく貢献してくれる
・取り付けさえすればミネラルを供給し続ける
などがあります。
CRはカルシウムをはじめとしたミネラルや微量元素を供給、KHを安定させてくれる機材になります。
それにより水質が変化しやすい水槽内でも自然に近い海水を継続して再現することが出来ます。
また大きな特徴として、継続的にミネラルを補給してくれるため、導入さえしてしまえば手間のかかるミドリイシの飼育を劇的に簡易化してくれます。
そのためミドリイシの飼育に挑戦したい方や、ミドリイシの飼育がうまくいっていない方にオススメとなっております。
逆に注意点は
・ミドリイシ以外で導入する必要がない
・本体だけでは使えない
・設置スペースを要する
などが挙げられます。
ミドリイシ以外の生体は、KHやミネラルの吸収が遅いためCRを使用しなくても飼育することが出来ます。
またCRを万全な状態で使用する際には②で紹介した機材が必要なため導入コストは機材の中でもかなり高額となります。
そのほかにCRは本体やボンベなど場所をとるためあらかじめスペースを確保しておく必要があります。
配管や接続方法も初めての場合少し複雑なため注意が必要となります。
当店では「CR設置作業」などのサービスもあるため、初めて使用する方はこちら一緒にご利用いただくことをお勧めします。
④オススメCR
最後にオススメCRをご紹介いたします。
OCTO Cal React
静穏性、信頼性ともに高いOCTOの自社ポンプ、VarioSを採用したカルシウムリアクターです。コントローラー付きで調整が簡単なのも特徴。インサンプ、アウトサンプどちらの環境にも対応しているので後日購入もしやすいです。サイズは140(90㎝~)・200(120㎝~)・220(150㎝~)になります。またACポンプ搭載モデルもあるので、予算に合わせて選ぶこともできます。
SKIMZ CM 117
スリムでコンパクトなため、サンプスペースが狭くても設置しやすいのが特徴のカルシウムリアクター。Cal React同様、コントローラーが付いているので扱いやすくなっています。別口での給水も不要なので取り付けが簡単なのも魅力です。サイズは1サイズですが60~120㎝までの水槽に対応できます。
ということで本日のご紹介は以上となります。
CR気になられた方は店頭もしくはメールなどでお気軽にご相談ください。