皆さんこんにちは!
今回ご紹介するのは、
省スペースで、未経験でもSPSが飼えて、更に水替えは月1回でOK!という、一見嘘みたいな条件でサンゴ飼育ができる水槽セットのご紹介となります(^^)/
実際に今回紹介するシステムで、店頭では2ヶ月以上飼育しているため、信ぴょう性も比較的高いはず!(笑)
因みに店頭では、11月初旬から本日までの約70日の間、一切の水替えをしないという禁忌とも思える飼育方法で挑戦中となりますが、水質が死因とみられるサンゴは今のところ0です!(接触が原因で2個体が一部白化はあり)
とは言え、生体の長期飼育によるリスクもあるので、1か月に1回の水替えをお勧めいたします。
今後店頭でも上記頻度で水替えをしていく予定です。
ということでまずは、実際にそのシステムで飼育している水槽をご紹介します!
SPS:3個体(エチナタ、フトトゲ、エダコモン)
LPS:11個体(ナガレハナ、ハナガサ、コハナガタ、キクメイシ、オオタバ等)
ソフトコーラル:10個体(マメスナ、スターポリプ、ディスク、ウミアザミ、ツツウミヅタ等)
シャコガイ:1個体
フトトゲはモシャモシャで蛍光タンパクもばっちり!
ナガレハナは開きは勿論のこと、ワックスがしっかり骨格を覆っていて非常に良好!
ディスクに見えるほどしっかり開いたオオタバサンゴ。鮮やかな色もしっかりキープ!
マメスナやスターポリプもポリプがしっかり立ち上がり、写真でも状態の良さが伝わります。
合計25個体のサンゴのほぼすべてが、30㎝という非常にコンパクトな水槽で、良好な状態で飼育できています。
勿論、条件はいくつかございますが、サンゴ未経験でも同じ水槽環境を再現することが出来ます。
では、この環境を作るためには何が必要か、これからご紹介していきます!
⑴機材
30㎝水槽は、水量が40ℓ前後と一般的な水槽と比較してもかなり小さい部類の水槽となります。
水量が少ないということは、水温や水質の変化が影響しやすく、一定のバランスを維持するのが困難になります。
逆を言うと、バランスを保つことが出来れば、小型水槽でも様々な生体を飼育できる可能性が高くなります。
実際のところは言うほど簡単な話でもないのですが、それを可能にすることが出来るのが今からご紹介する機材です。
海水魚やサンゴの飼育にとって、機材の選択は非常に重要となり、ご紹介する機材はどれも欠かせない機材となります。
店頭で実際に使用しているそのままの厳選機材をご紹介します。(☆は必要不可欠、◎は別商品で代用できるが必要、〇はあると更に便利)
・アクロブースター(システムLEDライト)☆
・QQ1(プロテインスキマー)☆
・コーラルドーサー、コーラルスターラー(ドーシングポンプ)◎
・フリーウォッシュ(外掛けフィルター)☆
・スマートATOライトG2(自動給水)〇
・ウォーターコンテナ(貯水タンク)〇
・フリッパーNANO(スクレーパー)〇
・チューブホルダー〇
・リーフファンデーションB(KH添加剤)☆
・キャビティープロ(ろ材)◎
・コラリアNANO(水流ポンプ)◎
・26℃ミニヒーター100W(ヒーター)◎
アクロブースターは、様々な点で30㎝水槽と相性がいい照明です。
アームが自由に曲がり側面からも取り付けられる点、サンゴに必要な波長が搭載されている点、尚且つ調光が非常にシンプルな点など、未経験の方にも非常に扱い易い照明となります。
また、コストパフォーマンスにも優れていて、個人的には総合的に見てもこの水槽には欠かせない照明となります。
QQ1は、外掛け式の水中ポンプを搭載したスキマーです。
エアリフト式とは比較にならないパワフルなスキミングで、この水槽の心臓部といっても過言ではありません。
サイズも、30㎝水槽にピッタリで、スッキリと納められるのも嬉しいポイントです。
フリーウォッシュは、メンテナンスに優れた外掛けフィルターです。
濾過槽部分にはキャビティープロ(ろ材)を使用し、生物濾過の中枢を担っています。
ポンプ部分と本体部分がワンタッチで取り外せるため、簡単にお手入れできます。
また、QQ1と並べた際にピッタリ30㎝に収まるのも、非常に芸術点の高い外部フィルターです。
コーラルドーサー、スターラーは添加剤を安定して入れるための機材です。
添加回数や添加時間、ローラーの回転数など細かく調整できるため、添加量がシビアな30㎝水槽でも安心してご使用いただけます。
スターラーは本体に接続することで、添加剤を攪拌させ、沈殿や分離などを防ぎます。
他のドーシングポンプでも代用はききますが、価格や機能面からみてもこちらがお勧めです。
また添加剤はリーフファンデーションB(KH値を上げる添加剤)を使用しています。
サンゴに必要とされる他の数値と比較しても安定しにくい数値でありながら、サンゴ飼育には必要不可欠な数値がKHとなります。
スマートATOライトは、蒸発した水槽の水をセンサーが感知し、自動で給水してくれる機材です。
ウォータコンテナに水(DIや水道水等)を貯めて、水槽から減った分がコンテナから足されていきます。
蒸発した分の水は手動で入れても問題はありませんが、比重の変化を抑え生体への影響を少なくすることが出来ます。
ヒーターや水流ポンプは、水量や流量が適切なものであれば、別商品で代用して問題ありません。
クーラーに関しては総水量が少ないため、ある程度空調で管理できることを踏まえ、店頭では使用しておりません。
⑵注意点
上記でご紹介した機材を揃えれば、店頭と同じ環境を作ることが出来ますが、他にも気を付けるべき点があります。
・コーラルタンクとして使用する。
今回ご紹介した水槽には、多くのサンゴが入っている代わりに、海水魚は1匹も入っていません。
理由としては、魚を数匹入れるだけでも水質が変化しやすくなるためです。
特に、エサは少量であっても水質が変化する原因につながります。
水槽がうまくいかなくてあきらめる方の大半が、経験が浅い段階で魚とサンゴの混泳を試し、どちらも調子が上がらず諦めるケースです。
海水魚を泳がせるにしても、一定の期間はサンゴだけで水槽を回し、入れる前後の様子を確認しておく必要があります。
今後、店頭水槽で生体を入れた際に、どのような影響を及ぼすのかも確認していきたいと思っているので、このシステムを検討される場合は、サンゴ水槽としてご使用ください。
・添加量・光量
先にも説明しましたが、このシステムの大きなポイントとして、KHの添加がとても重要となります。
ただし、水量に対しての添加量がかなりシビアになりやすいので、誤った量を添加すると水槽の崩壊につながります。
数日掛けて数値の変化を観察し、変化に合わせた添加をする必要があります。
因みに店頭では、硝酸塩が10ppm、KHが10dKHを維持できるように調整しています。
硝酸塩は生体が入っていないため、大きく変化することはあまりありませんが、数値が高くなるようであれば水替えが必要です。
光量についても同様で、長すぎる点灯時間や強すぎる光量などで、コケの原因やサンゴの状態の悪化につながります。
店頭ではW:10%、B:60%で11時から20時の9時間で使用しております。
上記の点を注意すれば、基本的には最低限の水替えでSPSをはじめとしたサンゴを飼育できます。
因みに、海水はRedSeaSaltとDIウォーターで立ち上げ、底砂にはライブサンド粗目を厚さ1cmで敷き、レイアウトはデスロックを接着したものを使用しております。
オーバーフロー水槽と比較しても、コストを抑えて始めることが出来るので、サンゴ飼育に興味がある方はご検討ください( *´艸`)
それでは皆様のご利用お待ちしております(^^)/