文化の日に行われる全国大会まで、数日となりました。
会場は東京タワー下の 芝公園になります。
出品数も多いし、日頃お付き合いのない遠方の審査員と
点を出し合うのは緊張もあると思います。
出品魚が期待した評価をして頂けなくても くよくよしないように
今から自分を励ましています。
さて、私は京浜らんちゅう会で当歳魚の審査をしました。
今回の大会で、山田会長から審査の心得について話がありました。
なるほどと 思った点がありましたので 紹介したいと思います。
始めに 「審査はさせていただいてる。」
「大切な魚を触らして頂いてる事を忘れない。」と言われました。
全国審査員、観魚会の審査長など 審査経験が豊富な会長は
今でも その気持ちを持ち続けている事に感心しました。
そして、「我慢のできる傷」の話です。
出品数の多い大会では別ですが 地元の会では優等魚でも多少の傷があります。
魚っぷりが抜群で上見で気にならなければ
多少の傷に目をつぶり 東大関になった魚がいたとします。
すると、この傷は許される傷だと勘違いする方がいます。
「あれが良いなら、この魚が撥ねられるのはおかしい。」
いやいや、魚っぷりが足りなければ 傷がどうこうではない。
当たり前の話ですが 自分の魚可愛さで不満に思う方がいます。
また、審査員の点数が狂い始める原因にもなります。
もし、腰のシャクレが気になり 今日の一番の魚に 自分だけが2点を出してしまう。
「この傷どうですか?」など、言えない環境なら緊張してきます。
魚より他の方の点が気になり始めます。
その後 当たり障りのない3点を出してしまうかもしれません。
京浜らんちゅう会には会長の他にも ベテランの審査員がいます。
一緒に審査するときは すごく緊張します。
私は背腰係の手元からけして目を離さないように しっかり確認します。
ベテラン審査員と1点の差は気にしないで審査に集中します。
途中から自分の基準が変わる方が 出品者に失礼だからです。
ベテラン審査員は 良い魚が出てきたら じっくり泳ぎも確認して4点を出します。
5点と決めた時は もう一度横見を確認します。
しかし、魚っぷりが劣るもの、大きな傷のあるものは、泳ぎなどゆっくり見ません。
らんちゅうは泳ぎが大切ですが 泳ぎの審査ではありません。
傷は無いに越したことありませんが、どの魚にも共通の減点ではありません。
洗面器の一瞬が勝負。
審査は はっきりした答えがなく大変難しい思いました。
新米審査員の長い話にお付き合いいただいて ありがとうございます。
さあ、全国大会で良い魚をじっくり見て、眼力をつけたいと思います。